見る前に跳ぶんだ

日々の雑考。方向性はこれから考えます。

2015年Jリーグの総括と改革案 ~天皇杯を終えて~

二年ぶりの元日決戦をガンバが制し、Jリーグの2015シーズンの公式戦日程がすべて終了しました。

試合内容を見たところ、浦和は押していたけど決めきれず、結局は耐えるガンバのカウンターに失点を許してしまい、勝負が決しました。

試合内容はとてもエキサイティングでしたが、気になったのは両チームの異常な疲労度です。
なんとガンバは今シーズン60試合近い公式戦を戦っていたそうで、しかもこの天皇杯は1週間で3試合とシーズンの最終盤にしては厳しすぎる日程でした。
やっぱりこんな日程でいいのか、というのは一ファンとしてとても疑問で、今回はJリーグ全体を見据えて現行制度の分析と改善案の提案をしてみます。

 

 

2シーズン制の弊害と改革案

率直な感想として、チャンピオンシップはライト層にもウケるという狙いとは裏腹に、むしろわかりにくい仕組みになってしまいました。
しかも、これまでのファンや関係者からは不平等なトーナメントや過密日程が問題視され、もし広島が破れてしまっていたら、多くのファンの心が離れる結果になっていた可能性もあります。

一方で、2シーズン制については、前期は浦和の無敗優勝などで夏場に例年にはない盛り上がりが生まれ、これは素直に評価すべきポイントではないでしょうか。
しかし、後期については純粋な後期の優勝ではなく、どうも年間勝ち点に目がいってしまい後期王者の価値はかなり薄れてしまっていたような印象を受けます。

やはり、前期王者、後期王者、年間勝ち点最多、という性質の違うものを一緒くたにチャンピオンシップに投じてしまったことによる欠点ではないでしょうか。そのため、参加資格の重複や流動性など混乱が生じる可能性は早くから指摘されていまし、最大5チームも参加してしまうと日程は過密にならざるを得ません。

これは結局、今回のチャンピオンシップが完全優勝が生まれた場合にも強引に開催するためのフォーマットであることに起因しており、前期王者と後期王者の完全決着のための舞台、という正当性が揺らぎ、見ている方にも納得感が薄れてしまったのでしょう。

これを踏まえて提案したいのは旧チャンピオンシップの復活と、完全優勝の場合のオールスターマッチの企画です。

もう10年以上昔ですが、マリノス対レッズのチャンピオンシップはかなり盛り上がったことを覚えています。おそらく2リーグ制ならこの前期後期王者の最終決戦に異を唱える人は少ないでしょう。

問題は完全優勝が生まれてしまった場合です。
逆に言えば、完全優勝が生まれてしまった場合、ここに同等の注目を集めるコンテンツで埋め合わせできればこのフォーマットを否定する理由は何もなくなるはずです。

僕はその価値がある試合とは「優勝チームvsJリーグ選抜」だと思います。
単純に、この組み合わせはどっちが強いのかは非常に気になる内容だと思います。

仮にやるとして、最終節まで優勝争いがもつれてしまった場合のスケジュール的な厳しさがハードルとして考えられますが、その問題に関しては、選抜チームの監督に日本代表監督を据えることで解決できます。

代表監督ががあらかじめ選抜チームをセレクトしておけば、召集は容易ですし、この試合を最終節の次の週に設定しておけば、代表監督にとっては代表強化のための合宿ができるため、一石二鳥でもあります。
さらに、これまでJ3においてU22チームが金曜召集で日曜日の試合を戦っていたことを考えてもそこまで無理な話ではないと思います。

その際に外国人選手を含めるかは議論の余地はあると思いますが、これなら概ねどちらに転んでも高視聴率が取れる試合を放映することが可能だと思います。

 

その他の抜本的改革案

 

これらの改革に加え、僕はJ1の2チーム削減と、ナビスコ杯の短期集中開催をセットで提案します。

まず、前者について。
11月にハリルホジッチ監督がこの件に関して物申して叩かれましたが、あながち的外れとも思いません。

1シーズン制、18~20チームというのはあくまで欧州トップリーグでの最適解であり、日本にとって最適とも限りません。例えば、同じヨーロッパでもベルギーでは12チームでユニークなプレーオフ制度が採用されていたり、アルゼンチンでも前後期に分かれていたりします。つまり、欧州トップリーグでは①サッカー文化が熟成しており、常に満員に近い形で観客を入れられる。②上位層がCLなどの過密日程に耐えうる選手層を確保している。という二つの条件が満たされていることが前提で現在の制度に落ち着いているわけです。

一方で日本では両者とも満たされておれず、下位チームは平日の赤字試合に、上位チームはACLとの過密日程に苦しむ結果になっており、あまり得がないような気がしてしまうんです。

更に、ライト層から見れば「我が街のクラブ」より「よくわかんないけどスター選手がいて強いクラブ」の方が重要であり、サッカーのすそ野を広げるためには下手に風呂敷を広げるよりもチームを絞って戦力を集中させ、所謂「ビッグクラブ」を育成していくほうが必要な手立てだと考えます。

なので、J1のチーム数は16チームに減らすべきだと思います。
これは後述のナビスコ杯改革にもつながります。

 

ナビスコ杯のブランド価値をもっと高めるべき

 

以前からどうも気になっているのは、ナビスコ杯は三大タイトルの一つのはずなのに、なぜが優勝チームにはACL出場権が与えられないことです。

これはやはり過密日程から来る問題で、平日に代表選手抜きで開催をしたりするので大会のブランド価値が日本最高峰のチームを決める大会のそれではなくなってしまっているのではないでしょうか。

また、開催期間も長く、Jリーグと並行して行われてもなかなかナビスコの順位表のほうまで意識がいきません。
さらに、参加チームもACL参加チームは予選免除、14チームによる2ブロック予選(ACLプレーオフで1チーム負けて15チームになったらどうするんだろう)など、場当たり的な大会形式変更もあり、こうなるともはや三大タイトルという看板ありきで惰性でやっているような印象さえ受けます。

なので、ここでJ1を16チームに減らす提案は意味を帯びます。

まず16チームに減らすメリットの1つはレギュラーシーズンが4節減ることです。
たった4節かよ、と思った人もいるかもしれないですが、ナビスコ杯に目を移してみると、16チームにすることによって予選リーグを4グループに分けることが可能になります。
そこでグループステージを現在のような一回勝負制にすればそこで現在の6節から3節の削減、更に決勝トーナメント進出の要件を各グループ1位か2位か、また一発勝負かホーム&アウェーか決めれば決勝ラウンド以後も柔軟な試合数の調整ができます。


そして、これらの案を全て踏まえて、春に1stステージ、初夏に欧米チームを招いたプレシーズンマッチ、夏にナビスコ杯、秋から冬にかけて2ndステージ、チャンピオンシップ、ACLクラブワールドカップ天皇杯の佳境と畳みかけていけば、通年で高い話題性を維持し、ライト層、コア層の双方に満足の行くシーズンになるのではないでしょうか。


個人的には、リーグ戦では積み重ねの面白さ、カップでは一発勝負の面白さが醍醐味なのでそれぞれの面白さをしっかり引き出すフォーマットの吟味、そしてプロモーション戦略をJリーグには考えて欲しいものです。

【ネタバレ】スターウォーズ エピソード7 フォースの覚醒 感想・考察

スターウォーズ見てきました!

今回から会社が変わったり、6で完結したものにさらに付け足したりといろいろ不安になる要素があってひやひやしてたのですが、結果的にすごくよかったです!

 

カイロ・レンについて

まず、カイロ・レンがよかった。

 

予告編など見ても、彼がダースベーダーのエッセンスを受け継ぐキャラであるのは明らかだったのですが、早い段階で素顔が晒されたこと、そして素顔はただのイケメンだったことに驚かされました。

 

そして、これまでのシス卿はダースモールやダースベーダー、ドゥークー伯爵などは初登場シーンは本当に冷たくゾッとするような強さと怖さがありましたが、彼に関しては冷酷さとともに弱さが感じられるシーンが多かったように思います。

 

例えば、BB-8を取り逃がしたシーンで部屋をめちゃくちゃに壊してしまったり、ライトサイドへの葛藤が未だに見られたり、どうやら最高指導者とやらに無理に洗脳されてる感じがすごくあります。

また、彼の父親であるハン・ソロとの再開シーンに関しては、エピソード4のオビワンとダースベーダーの再開を彷彿とさせなんとなくフラグは経っていましたが、あっさり殺さないんだ、というのに驚きました。

彼がハン・ソロを受け入れようとしたのもまんざら演技ではなさそうだし、これはエピソード8,9を経てルークとレイに救出されるのではないでしょうか。

 

また、その後の戦闘シーンも、チューイに撃たれていたとはいえ、ろくに訓練も受けていない(と思われる)レイとフィンに苦戦しているあたり、敢えて弱さとシス卿としての資質のなさを暗示しているように思います。

 

どうやら構図的にもレイとカイロ・レンがライバル関係になりそうですが、最高指導者の思惑としてはカイロ・レンとレイを戦わせて、カイロ・レンを始末させたうえでレイを弟子にしようという伝統的なシスのやり方だと思うので、その誘惑にレイはどのように立ち向かい、またカイロ・レンの心を救うのか注目です。

 

 

「最高指導者」について

どうやら今回のラスボスは「最高指導者」スノーク卿となりそうですが、彼の正体は今の所ほぼ謎で、わかっていることといえばカイロ・レンを誘惑し、ルークが立ち上げたたジェダイの養成施設を破綻に追い込んだ存在ということくらいです。

 

エピソード6までにここにつながるような未回収伏線はあまり覚えていないのですが、ここでいきなり全然関係ない人がシスになっちゃうとかはなんか萎えるので、きっとこれまでにジェダイにやられた経験がある人なはずです。

 

ちなみにエピソード6でも皇帝が明確に絶命するシーンは描写されていないので、普通に皇帝が生き延びたとかもアリなきがしてます。

 

ファースト・オーダーについて

今回の敵キャラはファーストオーダー、ということですが、ここだけはちょっとがっかりポイントでした。

まず、エピソード6後の帝国の崩壊を考えてもデススターを遥かに凌ぐ兵器をたった30年で建設するのはちょっと無理がありすぎだし、尺の問題とはいえ、兵器の使用シーンや破壊ミッションがあっさりしすぎです。デススターが星一つ滅ぼすシーンは衝撃でしたし、壊すのにあんなに苦労したのに、星系を丸ごと消滅させる兵器があんなにあっさり使われて壊されると思うと、なんだかやるせなくなります。

シナリオ上すぐ壊しちゃうんだったらデススターの再建とかでもよかったのに、、、。

 

フィンについて

恥ずかしながら、ストームトルーパーはみんなクローン兵だと思っていたので、クローンの自我の目覚めみたいなところに重きを置いているのかと思いましたが、普通に拉致られた子供たちが洗脳されてああなってるんですね。

また、カイロ・レンがフィンの裏切りに関して把握していた描写から彼もまたフォースに目覚めていることが暗示されます。そして彼が覚醒したことにもまた偶然じゃない因果があるんじゃないでしょうか。

ただ、レイに比べて全然素質なさそうなので、ここから第二段階の覚醒をするのか、それともザコだからこそ弱い者の味方、的な主人公の立ち位置に落ち着くのかに注目です。

 

レイについて

彼女については諸説ありますが、僕は主要人物との血縁関係は一切ないと予想しています。

あまり血縁関係がごちゃごちゃすると話が内輪になってしまうからですw

 

また、記憶の断片から、彼女はルークが設立したジェダイの養成施設の中で唯一カイロ・レンの手から逃れた生き残りというのが濃厚じゃないかと思っているんですが、たしかエピソード1~3を見る限りはジェダイは血縁に関係なく資質のある子を幼いうちにスカウトしてくるルールみたいですし、ルークがジェダイの原則を順守するなら誰かを愛し、恋人や子供を持つことはないと思うんです。

なので、レイは何か訳ありで身寄りのない子供だったんじゃないでしょうか。

本当の家族は今後登場してくるかもしれません。

 

あと、ジェダイは幼少期から徹底した訓練を行うようなので、レイがいきなりライトセーバーをもって戦えるのも、そういう背景があるとしたら矛盾がないです。

 

フォースの調和と今後の展開予想

さて、最後の今回の展開予想ですが、今後はフォースのライトサイドとダークサイドの和解に向かうんじゃないかと思ってます。

エピソード1~6を通してみると、アナキンが最終的に皇帝を葬ることでシスを撲滅しフォースの調和がなされたという解釈になると思うんですが、新シリーズではここに新解釈を持ち込もうとしてるんじゃないでしょうか。

 

エピソード1~3ではフォースのライトサイドは仏教の悟りに近い「中庸」をよしとしていましたが、これはダークサイドにつながるあらゆる面を排除することで成立しており、すべての空間にフォースが存在しているという割には愛などの人間らしさを否定する原理のような気がします。

 

やっぱり光と影が互いの存在を認めてこそ初めて調和なんじゃないでしょうか。

 

そういった意味で、今回のジェダイ、レイとフィンにはどうやらロマンスがありそうですし、それを否定してまで真のジェダイに覚醒してしまうような展開はちょっと寒い。

また、光から闇に堕ち、また光に戻ってくるカイロ・レンの存在はこうした光と闇のブリッジになるという意味ではこれまでになかった立ち位置で面白いと思います。

 

そして最後にアナキンがフォースに調和をもたらす、という予言は若干苦しいですが、彼がライトサイドにルークとレイ、ダークサイドにカイロ・レンという遺産を残したことを考えれば彼がフォースを調和に導いたといってもあながち間違えではないのではないでしょうか?

 

まだまだ見たばっかりですが、早速次回作が待ち遠しいです、、、