スイス留学日記③ 文化と言語と国境と
昨日、友人宅でのパーティー(日本語でいったらただの飲み会です笑)に誘われておじゃましました。
屋根の上です!
チューリッヒの町が一望できてなかなかのロケーションですが、柵が軟弱で、酔っぱらって危うく落ちそうになる人続出の、かなりスリリングな飲み会でした。笑
そこで出会ったスペイン人と話していてとても盛り上がりました。
話題はカタルーニャについて。
実は僕は以前にスペインで短期の語学留学をしており、その際にバルセロナに済んでいました。
そのため、この4月にバルセロナと近郊を小旅行してきたのですが、(そのうち記事書きますw)その話題から、カタルーニャってさ、みたいな話になってきました。
まず、カタルーニャとは。
スペインに属する関東地方程度の大きさの地域です。
代表的な都市はバルセロナです。
カタルーニャはそもそも別の言語をもち、独立した政治機構を持っていましたが、現在はスペインの一州として統合されています。
独立への機運は今も強く、昨年スコットランドの騒動があった頃にも触発されて多数のデモがありました。
そんな中、マドリッド出身の彼に聞いてみました。カタルーニャについてどう思う?
彼は言いました。
かわいそうだ、と。
未だにカタルーニャにはスペイン語をしゃべれない人が多く、スペインどころか世界に何億もの話者を持つスペイン語圏から孤立している、と。
そして彼らが独立を選ぶなら、ユーロからの離脱とユーロ通貨からも孤立することになるだろう、と。
僕が気になったのは彼の上から目線です。
あくまでも彼は"スペイン"を上位概念に起き、カタルーニャがいかにもその庇護下にあるような言い方をしました。
ただ、カタルーニャ問題の本質はカタルーニャがスペインの経済を支えている、という点にあります。
独立しない方が身のためだ、という言い方にはマドリッドの首都としての矜持、悪く言えば傲慢のようなものを感じました。
そして言語について。
彼は一つの国にたくさん言語があるのはおかしい、といいました。(スペインにはカタルーニャ語を含め3つのマイナー言語があります。)
確かに、日本人の感覚でもそう感じます。
ではスイスは?
ここには一つの国に4つの言語圏が分立しています。
しかも、中央政府でも共通語をもたず、各々がそれぞれの言語で話すそうです!
これは面白いですよね!
言語に関してはそれぞれ考えがあると思いますが、こういう言語分布は大陸ヨーロッパ特有で、すごく面白いことだと思います。
話は戻りますが、カタルーニャ人がカタルーニャ語を話すことがそんなにおかしいことなのでしょうか?
得てして支配者たちはマイノリティを同化しようと試みますが、言語こそが文化を規定しており、文化の多様さこそが人の豊かさだと思ったりもします。
マドリッドとカタルーニャがスイスのようにお互いをリスペクトし会える日がくるといいな、と思います。