a flood of circle のギター脱退に関して
僕が大好きなロックバンドで実はこのブログのタイトル「見る前に跳ぶんだ」というのもフラッドからの貸借だ。
中でもボーカルの佐々木さんは真夏のフェスでも革ジャンを来てるようなロックな男で、大好きだ。
そんなa flood of circle、何年も前のリードギター失踪を経て、半年前にようやく新しいギターを迎えて4人体制になった。
が、衝撃のニュースが舞い込んできた。
このギター、Duranの脱退だ。
半年で三人体制に逆戻り。
なんともびっくりなニュースだが僕自身はすごく納得感があった。
なぜだか、インタビューを読んでとても「フラッドらしい」と思ったのだ。
佐々木さんもインタビューで語る通り、フラッドが歩んできた10年間はまさに「傷だらけ」の歴史だ。
特に印象的だったのは初代ギターの脱退。
1stアルバム発売後、ルアーを控えている中でギターの突如失踪した。
その後フラッドがどうしたかというと、失踪直後もライブを中止することなく、奥村大のサポートで乗り切りそのまま2ndアルバムの作成に取り組んでいる。
きっとこれが「傷だらけ」の本質なんだろうな、と思う。
佐々木さんは絶対に立ち止まらない。
少し立ち止まって考えればいいのに、とも思うが、絶対に立ち止まらない。
悪く言ったら行き当たりばったり。
でもこうやってガンガン壁にぶち当たって、傷ついてそれでもなお転がり続ける佐々木さんは最高にかっこいい。
きっと、安寧な場所から聖人のような言葉を届けることがロックンロールの使命ではないのだろう。
これからのことは決まっていて、新しいギターをサポートとして迎えるらしい。(元The SALOVERSの藤井清也)
これまたフラッドらしい。
実は旧サポートメンバーの曽根さんのギターが大好きで、新メンバー加入に伴ってサポート卒業、というのは正直悲しかった。
この際、Duranが抜けるならまた戻ってきてほしかった。
でもそれはフラッドにとっては一番出来ないことなんだろうなと思う。
転がり続けること。
変わり続けること。
ある意味では過去を壊すことであって、ある意味ではそれを大事に抱えていることでもある。
今回のインタビューでも多少あったけど、Duranに影響されてフラッドは確実に変わった。
変わってしまった。
それは不可逆的な変化で決してもとには戻せない。
きっとその意味が分かっているから佐々木さんは立ち止まらない。
ここにきて去年の全曲ツアー、回顧録(レトロスペクティブ)の意味がわかった気がする。
あれは単なる思い出語りではなかった。
過去失ったものを受け入れ、未来に連れていくことの表明だったんだ。
たしかに岡庭(初代ギター)がいた頃の曲は当時のようには演奏できない。
だけど、当時のように演奏できないのは当時を否定することではなくて、それを受け入れて前に進んだからこそ、そこからの積み上げが表現できるんだと思う。
失ったものを直視して前に進む勇気を持っているから佐々木亮介はかっこいいんだろうな。
これからもa flood of circle の活躍を心から祈ってます。
【a flood of circle】Boy (Live Ver.)【2012.04.15 Live at ...